pixivFANBOXの話

最近トレンド入りしてたpixivFANBOXが気になってます。
Twitter見てるクリエイターさんは目にしたことあると思いますが月額制で好きなクリエイターさんを支援できるファンクラブみたいなシステムですね。

最初見た時ファンティアみたいなものかな?と思ったくらいなので、作家さんに投げ銭できるようなサービスは前からあったのですが、ユーザーの母数が多いpixivさんが始めたということでブームになってるのかもです。
私もちょっと興味が出たのでTwitterの検索ワードで「pixivFANBOX」TLを1本作って流れてくるリンクを片っ端から覗いているのですが、ほんとスタイルは人それぞれですね。
完全に投げ銭ですっていう方も、100円だったらラフ公開、500円以上だったら高解像度絵、1000円以上だったらリクエスト受け付けます…みたいなプランの金額によってリターンをつけている方もいらっしゃって。

プラン名にセンスのある方はうらやましいな〜こういう所にユーモア突っ込める人素敵だなぁ。
プランも1つだけだったり細かく分けていたり、金額もまちまち…差し入れってことで食べ物の名前をつけてる方が多いかな。
「おやつをあげる」とか「とりあえずビール」とか。笑

最低は100円らしいのですが上限設定はいくらなのかな?1万円プランはたまに見かけるけれど1万以上は今の所見かけてないな。
ジャンルも絵描きさんが多いけれど音楽や動画やコスや幅広くて、プロの方もいれば初心者さんぽい方もいらっしゃるしとわりと誰でも気軽に設置してるみたいです。知り合いの作家さんも4、5人始められてました。

私はこのシステム好意的に見てて、応援したい作家さんがされてたら投げ銭したいなと思っているんですが
一次創作同人の友人たちに話を振ってみたら意外に慎重派の方が多かったので(みなさん継続的に活動されてる方ばかりですが)いろんな見方があるなぁと参考になりました。

ざっくりした印象だと「作品にお金を払いたい方」「作家を支援したい方」で反応が別れる気が。どうだろう。
以下、慎重派のご意見参考のまとめ。

【自分が支援される側】

  • ノルマがプレッシャーになりそう
  • 受取った金額に対するものが返せるか分からない
  • FANBOXの中で作品を連載するなら分かるけれど拠点が別にあるので使い道が思いつかない(サイトとかツイッターとかマンガ用SNSで作品を発表しているので)←作品に払いたい派
  • 支援はうれしいが解除された時に気にしてしまう(期待に添えられなかったのかとか)

【支援する側】

  • 月額制というのがネック、単発でBOOTHのBOOSTみたいなのだといいのに←作品に払いたい派(※単発投げ銭システムは法律的に禁止されてるそうです)
  • 作家本人にお小遣いあげたい(生活を支えたい)わけじゃない←作品に払いたい派
  • 支援してできた作品が自分の好みじゃなかったら微妙かも←作品に払いたい派
  • 匿名じゃないのがちょっと…(SNSで交流している人が多いので誰が誰に支援してる・してないが分かってしまったら困る、一度始めたらやめづらい)

多少違うかもしれないけどだいたいこんな感じだったかなぁ。

自分は作品にというより作家買いするタイプなので、金の卵もうれしいけど金の卵を産んでくれる鶏さんを育てたい側の人。良い環境でじゃんじゃん生産していただけたらうれしいので新作をお願いします…。月額制は毎月ちょっとしたもの差し入れする感覚に近いです。
作家さんを気に入ったら好みに合わないってことはまずなくて、新しい作風の作品はそれはそれで見てみたいし雑食なので何でも口に入れますよ。
匿名じゃないのが困るって話も、聞いてみてそういうこともあるのかと思ったくらいで全然気にしてなかったけれどSNSのコミュニティならではかもしれないです。

一度支援始めたら止めづらいという話は、確かに「月額」って言葉は継続前提なパワーワード感あるので分かる気がします。
例えば、いつもは100円支援だったけれど今月は尊みを感じたので500円投げ銭したい。
でも来月また100円に戻すつもりだし一度上げたら下げづらいから止めとこうかなぁ…みたいな。
これ、匿名だったらそんなことないのかな?どうなんだろう。

個人的には自分のお財布が厳しい時は止めたり大きな作品を完成させた時とかいいなと思った時に多めに投げ銭したり、ある意味1ヶ月ごとの単発が基本みたいな柔軟な使い方でいい気がするんだけど、匿名じゃないシステム上そこに引っかかる方は多いかもしれないなと思ったので、もし自分がFANBOXを始めることになったら補足書こうと思います。

「月額って書いてあるけれど単発投げ銭の感覚でされてください、1ヶ月だけで全然ありがたいです私も無理しないのでご無理なさらず。」というような内容を。
元々ないことが当たり前なので解除されてもマイナスな感情にはならないし、もしよかったら無理のない範囲でまたよろしくお願いしますでいいと思うんですよ。お互いの負担になったら元も子もない。

あとはリターンについて。これも悩ましいですね…!
例えば「500円以上だと〇〇が見られます、1000円以上だったら…」と金額でリターンの内容を分けると〇〇を見るための代金=500円って感覚にならないか、というのを懸念してます。
リターンはあくまでも支援してくれたお礼で目的じゃない…私が本当に作りたいものは長編本編とかアニメとかの作品なのであまり本領の負担になるリターンは用意できないなと思うと、この活動スタンスに賛同いただける鶏育てたい方向けになるだろうなぁと思ってます。
長距離マラソンに沿道から給水ボトルを投げ入れてくださる感じですね。

でもやっぱりせっかく私の夢にお金を払って付き合ってくださる方がいたら何か付加価値があって欲しいじゃないですか…単なる願望だけれどそうあって欲しい。
で、考えた末のベターな案なんですけど一番安いプランだけこういうリターンですよと書いておいて基本共通&あまり負担にならないものに設定&それより高額なプランの内容はお楽しみですということで内容を明確にしない。というのはどうだろう…。

それならリターンの内容で金額を選ばないし私もノルマのプレッシャーがない。
たまに高額支援者向け限定でサプライズがあったら喜んでもらえると思うので、そういう方向性で行こうかなと思います。
私の金銭感覚だとびっくりな大富豪プランも枠だけ用意しておくので、もし通りすがりの大富豪の方がいらしたら何か考えますね。

さてー。

ここまでどどっと書いたんですがまだすぐは始めないです。

お金をいただくならやっぱりちゃんと計画立ててコンスタントに制作していきたいんだけど、今始めちゃうとせっかく今年は自由に過ごすぞと思っているのにすぐ戦場に戻ることになるような気がするので…どうしようかなぁ。少しずつ準備はしとこうと思うのだけれど。
何かご意見ありましたら教えてください。参考にさせていただきます。

心理描写と間を入れるのが苦手だった話/星読み会

唐突にマンガを貼りましたが、肝心な「感情を追うってどういう風に描けばいいのか」とか
「間」とか「余韻」って何なのかとかに触れてないんで多分そのうち続きます。
あと「主人公の視点で物語を進行する」っていうのもずっとどうしていいのか分かんなかったんですよ…。
月下って主人公ルディアなんですがルディア視点で進まない群像劇じゃないですか。
あれ何でかっていうと演出じゃなくて「主人公の視点でマンガを描く」ってどう描いたらいいか分からなかったというそれだけなんです。
多分読んでる人「えっ???」だと思いますがまた次回。多分。

何でこんなマンガを描いたかというと週末ゆんさんとホリウチ(妹)と遊んできまして
(本当はろっこさんもご一緒の予定だったのに残念…!)
そこで「マンガに心理描写入れるの難しい」みたいな話になったので色々と思い出して描いてみました。
私も苦手だけど最近ちょっと光が見えてきた気がするので同じようなことで悩んでる人の(いるか分からないですが)ヒントになったらいいかなぁと。
初歩的すぎて分かる人には全く参考にならないんですが私にとっては去年の秋の大発見だったんですよ。
15年描き続けてようやく初歩が分かりける人だっているんだよ。
世の中のマンガ描きみんな天才かな?!尊敬するぜちくしょー!

と叫んだところでスケブも描いてもらっちゃいました。
ヒロイン2人!可愛いぞー!!わーいわーい(*´▽`*)


ホリウチがホロスコープを読めるので星読み会だったんですよ。

前から思ってたけれど天秤座のセンスがうらやましい…!
天秤座金星のゆんさんのキャラデザとか衣装可愛くてセンスいいし(レイアウトとかも)
天秤座太陽ホリウチもデザインとか得意で美的センスとバランス感覚持ってるんですよね。
私も一応天秤座に土星持ってるんですが、土星だからこれから目指す場所なんです。うーん!これからかー!

すぐうらやましがっちゃうのですが自分の持ってる星を活かしたいなと思ったのでした。

制作現場の裏話(第2回):マンガに限らず思いを共有したい生き物という話

第2回って何だ、って思われたかもしれませんが後で書きます。

昨日サイトにアクセス解析つけてみました。このサイト開設して1年半経つのですがようやく。
逆に今までなかったんですか…ってなかったんですよー。
だってそんな…特別いらなくない?って程度だったんですが
ちょうど昨日WordPressのプラグインとか調べててそういえばとついでに入れてみたところです。
10年以上前の個人サイトってカウンターとかキリ番とかあったな〜と解析画面見てたら懐かしくて(´ω`)
SNSで事足りる時代だけどリアルタイムで情報を追わないので
自分の好きなタイミングで見に行きたい人にはサイトがあった方がうれしくないかな。私はうれしいな。

何で出だしからアク解の話になってるかっていうと、リンク元を見ていた時にとある創作作家さんのブログがあったからです。
前に書いた制作現場の裏話に共感してくださったそうで、うちの記事にリンクを貼ってくださっていました。同志様ー。
その方は一次創作で長編マンガを描かれていて、生活や体調を含め悩まれている様子が書かれていました。
直接面識のある方ではないのですが(TwitterでたまにRTでお見かけしていて例の記事にいいねくださってた方と思いました)
私もブログの内容に分かる分かるーと頷きながら読ませていただきました。
もしかしたらこれも読んでくださってるかもしれないです。
体もメンタルも健康じゃないと創作できないですよね。どうぞご自愛ください。

前の記事で冬コミの時に神吉さんとお話したって書いたばかりなんですが、その方のブログを読んで思い出しました。
私から見たら神吉さんって「とにかくすごい人で自分とは次元が違う」ってずっと思ってたんです(もちろん今でもすごいと思ってます)
だって商業でマンガコミカライズ連載して、Live2Dとかマンガの講師として大学に通っていらして、
同人で一次創作マンガも描かれてて、カラーイラストも、3Dモデリングも、MMDも、自作ゲームやPVもほんと色々されて颯爽と発表されてて

どうなってんの?!(´°ω°`)

って感じなんですよ。これ正直な気持ちね。
だって私にはできないんだもの。やる気だけは自信あるんだけどできないものはできない(物理)
できないことができる人は全員尊敬してます。いいなーすごい。そうなりたい。
でもそんな神吉さんも色々と悩んでいらしたんだなって知りました。神吉さんでも悩むんだよ。
そして「月下が描きたいんだー」と一途に描いてる私を見て自分も頑張ろうと思ってくださってたそうなんです。
どっちも意外だったのでびっくりしたのですがそんなお話を聞いて改めて思ったんです。

あまり表には出ないけど一次創作で長編で描かれてる方
ほとんどの人が悩み苦しみを抱えていらっしゃるんじゃないの
主にいつ終わるかも分からん作品への長期的なモチベとか発表スタイルとか周りの反応とか
お金とか時間とか生活の色んなものを等価交換で創作に突っ込んでこれでいいの?みたいなのとか、、、

悩んでないよって方もいらっしゃるかもしれないので全員って言っちゃうと主語大きくて怒られそうですが
産みの苦しみってクリエイターなら業種問わずつきまとうものだし
一次創作長編に限っては、ほんと沼というか泥沼というか闇というか
時間をかければかけるほど重たい愛で苦しみの向こうの一握りの希望の光のために描いてるよね?

でね、冒頭の一次創作作家さんのことですが
その方がリンクを貼ってくださったから私はその記事が読めたわけで
その記事に一次創作長編の悩みというか本音書いてくれたから
「分かる分かる」って共感できたわけで身近に感じたりしたんですよ。

だからね
マンガに限らず書いて発信すれば誰かに届く!…かもしれない…!

私は思いを共有したい人間なんだなあと思いました。
頑張ってる人をみると自分も励まされて頑張ろうって思える。一緒に走ろうって思えるんです。
そして私を見て頑張ろうとか一緒に走ろうって思ってくださる方がいるかもしれない。

創作っていう孤独な現場にいるけれどエネルギーの交換ができるんです。わーすごくないかな!

なので、「月下12環リベンジマッチの話の続き」というより
制作現場の本音トークとして思い立った時に発信していこうかなという意味の第2回です。タイトル回収。
(第1回目はこのクリスマスあたりの後半の長文です)

また前振りだけですがとりあえず思った時に所信表明など。
〜そして後回しになる12環の話〜

あと前回ちょっと触れたのですが引きこもりメンタルを脱したので
クリエイターさんや月下好きな方や趣味の合いそうな方とお近づきになりたく前より反応飛ばすようになりました。
いいよ、その調子だよ。
まだ見ぬ人に振り向いてもらうことに必死にならずにまずは差し伸べてくれる手を掴もう私。
声かけてくれる方ありがたいじゃないですか。
これからもよろしくお願いします。

自由を満喫する12月/創作長編マンガを描き続けることの話


TLでテンプレ見かけた時に「描かねば!!!」(*´°ω°`*)という衝動に駆られました。
もうしばらく締切ないんだから欲望に忠実に好きなものを描きますーー!!描くよー!!
ルディカミはカップルじゃないんだけどいいんだ…クラウ編で3年近く溜め込んでた(Twitterで2年って書いたけど3年でした)ルディカミゲージが爆発したただの妄想です(´ω`)

元絵。

おまけ。ほんと楽しかった。絵を描くのが楽しいって感覚久しぶりすぎて前回いつだったか覚えてない。

1番の身内に祝福されない二人。

最近の写真。街はクリスマスですね。だって12月だものー。
1年で一番華やかなこの季節を毎年冬コミの締切で華麗にスルーしてたのでこの空気感にはしゃいでます…ふおーー!(((=´ω`=)))

東京駅KITTEのツリー。写真のツリーは白ですがライトでピンクとかブルーとか色が変わるんですよ。

表参道ヒルズの吹き抜け。カラフルー!

同じく表参道。渋谷駅発で近場をぐるっと巡回する「イルミネーションバスツアー」
なるものがあってそのバスの中から。実物もっときれいだったんですが写真だと限界ですね。肉眼には勝てない><

撮れなかったけどCOACHの店舗とか眩しいくらいキラッキラだったよ。

バス車内はこんな感じ。2階建バスの1階席。渋谷周辺も青いLEDがきれいだった。

東京ステーションホテルのロビーのツリー。オシャレやー(=ノ´ω`=)こういう色合い好き。
最近金色のものに惹かれるのかよく目に止まります。マイブームなのかもしれない…。

同じく東京ステーションホテルのラウンジにあるカフェのケーキセット。
器も可愛くてこれがインスタ映えするというあれですか。インスタやってないけれど。素敵な時間でした。

あと週末友人と遊んだので創作の話がっつりしてきましたー。
わ〜カラオケも久しぶりで楽しかったですヽ(*´°ω°`*)ノ
描き手ならではの修羅場裏話とか妄想とかいろいろネタには尽きなかったんですが
作業中に妹氏にも変な顔されたけど私の萌えポイントはやっぱり一般的じゃないんだなぁと…
別に誰に理解されなくてもいいんだけどね。逆に私と同じポイントで萌える人がいたらびびるけどね。
周りのキャラたちに愛される(可愛がられる)主人公の構図が好きっていうのは共感してもらえました。

それで前にブログに書いてた裏話、途中になったままで間空いちゃったのでもういいかなーと思ってたんですが友人が読んでるというので12環雪辱戦の話書きます。制作話に興味ありましたら以下お付き合いください。今回はあえて折りたたまない。

雪辱戦なんていうと大げさなんだけど平たく言えば「月下12環のリベンジを17環に突っ込んだ」というだけのお話ね。
リベンジ、つまり悔しかったことなんですが…そもそも悔しいって最近はあまりないんですよ。
それも含めてちょっと前振りが長くなりますが順番に書いてみます。
文章上手じゃないけどフィーリングで伝わってほしい。

一次創作の描き手さんだったら多分大半の人はあるんじゃないかと思ってるのは
自分の描いたものに対して「もっとああすればよかったなぁ」とか
卑下の意味じゃなく純粋に「下手だなー」とかそういう気持ち。
自分の生み出したもの(現実)を見て凹んだりすることがあるんですよ。悔しいこともあるし。
でもそんなのはあって当然なんです。
だって完璧なものなんて絶対作れないから。

その上でまず大前提として大事なのは「完成させること」だろうなーと思います。
個人的な感覚なんですが何か描いてる(作ってる)最中の作品って自分の一部なの。
それを完成させて初めて作品を自分から切り離すことができる。
「なんで描いてる最中に気づかなかったんだろう」とかTwitterにアップした瞬間にミスに気づくとかよくあると思うんですが
切り離して初めて客観的に見られるようになるから、その瞬間に経験値が入ってレベル上がって気づくみたいな感じなんじゃないかなと思ってます。

でもこの「完成させる」ってやつは大前提と言っても実はかなりハードル高くて
もし30Pのマンガ描きたいと思ってる人が10人いたとしたら、実際に完成までたどり着ける人せいぜい1人か2人くらいじゃないかなと。
途中まで描いたりはするかもしれないけれど「完成」って形で発表できる人は少ないはず。
そのくらい実際の作業量的に描き切るのも大変だしさらに終わりを決めるのも世に出すのも勇気がいるわけで
それができてる時点ですでにあなたは選ばれた戦士です、くらいの勢いで褒めていいと思うんだよね。おめでとう。すごい。
内容の良し悪しをどうこう言えるのってその次の段階の話なんですよ。

自分の作品を見て頭抱えたり凹むその理由にはいくつかパターンがあって
(1)ベスト尽くしたけれど後からもっといいアイデアが出てきた(レベルが上がった可能性あり)
(2)実力が足りなくて理想に届かなかった
(3)時間がなくてクオリティを下げざるを得なかった
とかそんな感じに分けられるかなと思います。
(本当の初心者さんは完成させたことがまず奇跡でうれしいから凹む人は何本かすでに描いてるかも)

(1)はいいんです。よし、次はこうしよう!みたいに前向きなエネルギーになるから。
問題は(2)と(3)なんですが、(2)はね…うーん、これも常にあることだろうなと思います。
完成にたどりつけないで心が折れちゃう人は多分ここでつまづいてるんじゃないかな。
誰だって頭の中では壮大な世界とかっこいいキャラと物語を描いてると思うんですよ。
それがアウトプットすると途端にしょぼくなってコレジャナイ感に耐えられずにやめてしまう。だって辛いんだもの。わかるよ。
完成させられる人って自分の実力の足りなさに真っ向から向き合える人だと思うんですよね。
もしくは純粋な子供みたいにほんとに楽しく描いてるかだけれど、前者の方が多いんじゃないかなと勝手に思ってます。

単発の短いキャラマンガは別ね。あれは美味しい所だけつまみ食いできるので萌えと勢いだけで描けます。
ここで言ってるのは描きたいシーンの1割かそこらのために、他の特に楽しいってほどでもないシーンを何十枚も描かねばならないストーリーマンガのことだよ。
ストーリーマンガは状況を説明するために苦手な例えば背景とかを描かなければならないので
そういう時に「下手で描けねえ!」って壁にぶち当たるんです。ちくしょう。
もちろんそれ以上に得るものがあるからあえて茨の道を行くのだけれど、
歯ぁ食いしばりながら次はもっと成長してやるぜ首洗って待ってろよ!って描き続けてるのは多分私だけじゃないはず。
そういう意味でベストを尽くせたら(2)ではあるけど(1)に近いかな。

そして(3)。これは一番闇が深いというか、いろいろと紙一重なんですよね。
時間さえあればできるだけの実力はあったのに妥協してしまったパターンは全力を出してない分後悔の種になりやすいです。
そうは言っても、時間かければいいってものでもない。

人によって違うのであくまで北神の場合はという話ですが期限を決めることも大事だと思うんです。
何で大事かというと人生の時間が有限だから。そして描きたい話の量がめちゃくちゃ多いから。
ある程度期限を切って目標を立ててこなしていかないと絶対生きてるうちに終わりません。
ましてや普段仕事して家事して生活して合間に創作ってなるとよっぽど気合い入れないと描けない。
帰宅してからご飯作って食べてお風呂入ったら「は〜今日も働いたな〜寝るべ」ってなるんだよ。なるんだよー。
30代の体力を10代と一緒にしちゃだめなのだ。
そういう意味でも期限(私の場合イベントに向けた締切)があるのは机に向かうためのお尻叩きになってました。
どれだけストイックにやるかは加減によりますが何かを達成したいと思ったら創作に限らず期限は切った方がいいです。

創作以外のことでもそうなんですが「期限に間に合わせるのも実力」なんですよ。
仕事だっていつまでって納期があるでしょ。クオリティ上げて丁寧に作ったけど時間は10倍かかりましたでは生産性がない。
言い方を変えれば、限られた時間内で生産性出せるのも実力です。能力です。
だから「今の実力で、限られた期間内でベストを尽くした」と自分に言い切れて
且つ「最低限このレベルなら完成品として表に出せる」と思えたら
ちょっとくらい描き込み足りなくてもトーン貼れてなくても「これが今の私の作品です」って北神は出してしまいます。
新刊を出せるか落とすかは0か1の世界なので0.9できてても当日机の上になければ他人の眼に映るのは0と同じ。シビアだけどそれが現実。
クオリティを落とすというと手を抜くみたいな悪いイメージがあるかもしれませんが
全力を尽くしたのならそれは手を抜いたのではなく実力不足か
そもそも計画に無理がある(私はこのパターンが一番多い)ので
後悔はせず反省して次に活かすことに繋げて進むことにしています。
もちろんクオリティが足りないのが嫌で新刊を落として次に回す人もいると思うしどっちが正解なんてのはありません。
自分がどういうスタイルでいたいかって話なんですが
個人的に長編描きにとって先に進むことはとても大事だと思ってます。

これも勝手な想像なんですが長編追ってくれてる人(リアルタイムで新刊買ってくださる人)ってどんどん続きを読みたいと思うんですよ。
私は読みたい。
MAXのクオリティが100だとして、それで話が10進むのと、クオリティ70で話が15進むのと
どっちがいいかと言ったら…難しいな。作風にもよりますけどね。
美麗な線画が魅力の作風だったらクオリティ重視かもしれません。
影トーンまでバリバリ貼ってあるような画面が好きな読者さんもいるかもしれません。
でも100までいかなくとも例えば80でも十分見栄えがよかったら
あとの20をクオリティに使うか話を進める方に使うか…って考え出すと
あまりにも細かいこだわりって作者の自己満足でしかない気もするなぁと。

結局のところ、どこで折り合いをつけるかなんだろうなと思います。
何を優先するかは人それぞれですが、もしどこかで取捨選択する線を引かねばならなくなった時に
自分はこういうスタイルでいようと決めていたなら、判断に悩むことも少なくなると思います。
自分が納得したものを出せれば、後悔だけはしないから。

私はもう10年ずーっと絶え間なく月下を描いてきたので(学生の頃合わせたらもっとだけど)
いろいろな修羅場もやってきたし後悔も反省ももちろん成功もあって
自分との付き合い方が分かるので、折り合いの付け方みたいなのも昔より上手くなりました。
長年描いてて感じるのは「モチベを絶やさず常に進み続けることがいかに難しいか」ということです。
今って創作だとwebマンガが主流じゃないですか。数ページ描いたらアップしてSNSに流してみたいな。
反応もすぐにもらえて楽しそうだなと横目で見てます。そして今はそういう時代なんだとも思います。
私みたいなイベントだけで発表するスタイルはネットのない時代の同人の名残みたいなもんで
古いっていうかもう誰もやってないよっていうか…今後月下をどう発表していくかも考えなくてはと思いますが
脱線するので今は置いておきます。

長編は特にと前置きして、創作ジャンルは大げさに言うと「物量が命」みたいなところがあると感じてます。
なにせ版権と違って供給が作者本人しかいないから作者が描かないと認知すらされない世界だし
面白そうな話でも年に1話分しか更新されない長編だったら積極的に見に行かないでしょ?って話。
イベントメインで長編作品を発表するスタイルで描き続けるとなると
読んでもらうためにはできるだけ毎回参加して新刊を出し続けないと難しいのは確かです。
イベントに来る人だって毎回来るとは限らない。
だからこそ「いつ来ても新刊があって話の続きが買えるサークル」であることに価値があると思ってました。
私が買い手だったらそう思うから。
既刊が1冊でも抜けてたらwebに載ってても手に取らない方も多いので
在庫抱えても切れたら再販しなきゃならないし(私もそのタイプなので気持ちは分かります)
長編だけだと新規の読者さんが入ってこられず目減りする一方なので
たまに読み切りとか手に取りやすい新刊も同時に出したり無配を作ったりの多方面の努力も欠かせないわけです。

読切本がメインだったり、web主体で活動しててたまにイベントに出るスタイルの方とは全然違うので
同じようにイベントで長編作品を発表してる方じゃないと感覚的に分からないと思いますが
数ヶ月に一度しか見てもらうチャンスがないので貴重な発表の場を逃すまいと必死になって新刊出し続けてた所がありました。
webマンガのようにちょこちょこ発表しない分、外部からの反応もなくひたすら孤独。ひたすら自分との戦いの引きこもり。
(SNSない時代から描いてるので孤独には耐性ある方だけど息切れしたら感想の手紙とか読み返します)
そんなんじゃ必然的にイベント一発一発に賭ける思いも期待も重くなりますよね(´ω`;)完全にこれも呪いだよね。
気軽に描いて気軽に発表してイベントに参加できるのが一番いいんですが
そのくらい気負ってないと何年も主人公ヒロイン出てこない長編の新刊出し続けるモチベなんて持つわけなかったんだ…。

イベントをお休みする理由の中にはこの呪いをいったん断ち切りたいみたいなのもありました。
ただずっとクラウ編の新刊買ってくれてた方のことを思ったら完結させる区切りまで完走するのは私の責任だと思っていたので
今回の17環で有終の美を飾れたことがどれだけ重い肩の荷を下ろせたか言うまでもありません。空飛べそう。

ともあれ、イベントの締切に合わせて新刊を出して、実力は足りなくてもその時の全力を尽くして、
時間がなくて足りなかったクオリティは総集編でカバーする。
それが今まで最速でコンスタントに月下を進められるスタイルだったんですよ…という話がまとまったところで
実はここまでが前振りです…長いよーなんだこれー(´ω`;)

読んでる人いるのかな…友人は読んでくれてると思うけれど…。
今までそんな重い愛で描いてたのかよお前って感じですけど
ちょっと狂気的くらいじゃないと長編マンガなんて時間もお金も手間暇労力かかるもの描いてらんねーですよ。
そしてすでに長いけどもーちょっと続くよ。

今まで控えてた裏話をここに来て色々書こうと思ったのは、呪いを解除して引きこもりメンタルから抜け出せたからです。
ずっと引きこもってました。引きこもってた理由は外の世界が眩しすぎたから。
「趣味で描いてるはずなのに好きなものが描けない」とか「やりたいことがやれない」という状態が何年も続くと
楽しくないのに何のために他を全部犠牲にして描いてるんだろうと自分で自分が分からなくなってどんどん落ちていきます。闇落ちです。
面白そうな映画とかなんとか展開催とかゲームとかの情報見てもどうせ行けないできないし
らくがきする余裕もないから好きなもの描いてる人を見るとうらやまし過ぎたりして
とにかく周りの世界が眩しくて自分だけ置いていかれてる感覚になるので一次創作関係の情報は見ないように遮断していました。
心が壊れないように。超絶引きこもりメンタルやばいですね。1番の闇はこの状況全部自分が作り出してるってことですね。

でも17環で完結できたおかげで呪い解除したので今は大丈夫です。
ずっと周りの目を気にしてたけどもーちょっと自然体でいようと思いました。
制作現場の裏話なんて綺麗じゃないものが多いから読者さんには見せないのが美しいと思ってた時もあったけれど
今はありのままでいいじゃんって思うようになりました。同人だもの。
興味ない人はこんな辺境の地まできて長文読まないから
今これを読んでる人は100%興味ある人だよ。ありがとう。

私は描き手の姿が見えるところが好きで同人やってます。
ただ素晴らしい作品なら商業にいくらでもあります。
私は描き手さんと友達になりたいです。共感してくれる人がいたら友達になりましょう。
バリバリ描いてる人もこれから描いてやるぞって野望がある若い子も気が合いそうな方は年齢性別国籍関係ないです。
この泥にまみれた制作現場の世界で夢を語りたい。
私の夢は月下完結と月下のアニメPV作ることなので\(*´ω`*)/わぁい
あと月下が好きな人もぜひお友達になってください!だって絶対私と趣味合うじゃないですか…!

というわけで蛇行しまくって12環の話にすら届いてないのですが長すぎたのでまさかの次回へ続く。

マンガ本編は壮大なキャラ紹介だなと思った

土日で通販のご入金いただいている分全て発送しました。ありがとうございます(´∀`)
17環クライマックスなので楽しんでもらえたらいいなーと思いながら詰めてました。
次のイベント参加は未定ですがBOOTHは常設してますのでよかったらご利用ください。
匿名&個人情報なしでも通販できますので。

ご感想はいつでも大喜びでお待ちしてます(=´ω`=)
友人からもらった感想に「少年マンガ展開で熱い(要約)」って書かれてあって毎日眺めてるんですが
そうそう!伝わってうれしいそういう熱いの好きなんだよ!!って拳握ったので
同じような感じのが好きな同志様仲良くしましょうぜ…!(ガシッ)

そしてクラウ編を描きながら思ってたこと

「生まれ故郷が滅亡」
「家族同族みんな死んで1人生き残り」
「キメラ研究所」
「貴重な人種で研究材料に監禁される」
「現代においては特殊能力持ち」

って設定文の羅列だけ挙げると王道というより
もうとっくに使い古されたテンプレというかでこれだけじゃ何の新しさも面白みもない…
クラウってこんなよくある設定のキャラだったんだ…(無自覚)

よくある設定っていうことは裏を返せばみんな好きなんだってプラスに考えてあえて描くよって話ですが
例えばこのテンプレ使ってマンガ描けってなると10人いたら10人とも全然違う世界観とキャラと作風になると思うんですよね。
商業だとそれだけじゃダメだろうけど同人だもの。
そこに自分がマンガで描く意味があるんじゃないかなぁと思います。

だって上みたいな設定文とキャラ絵だけ描かれててもキャラに惹かれないんだもの。
例えばマンガの中で「実は故郷の村が焼かれて」ってモノローグに2、3コマ回想シーンっぽく
なんか焼き討ちされて人が倒れてるそれっぽい感じのコマがあったとしてもだよ
キャラがいくら辛そうな顔してても感情移入できないしね。読み手の心には残らない。

やっぱりキャラの心を一緒に追ってもらわないと。時間を共有してもらわないとって思うんです。
ほんとマンガ本編って壮大なキャラ紹介。

この前長編は呪いだって書いたけれどバックグラウンドをしっかり描ける所は長編の武器で
多分私は彼らの生き様を描きたいんだよね。そこに世界観とか加わって一つの大きな物語になる、みたいな。
王道も厨二も大好物なのでこれからも頭から突っ込んでいく方向で進んで行きます。

あとは細かい世界観の設定、クラウ編で言えば魔法関係の設定(詠唱と術式の違い、魔法使いと精霊使いの違い)や
古代コルネウル語、エリンガル語、現代ヴァレンス語があることと、その違いも一つ一つクラウの行動とかで示していかないと
文章だけで書かれててもさっぱり分からんだろうなーーーと思って描いてました。
少なくとも私は頭に入らないです。というか設定文長いと読み飛ばす…。
「自分みたいな理解力が低い人でもすんなり頭に入る分かりやすさで描く」っていうのは一つの基準になってます。
クラウ編で触れた世界設定は今後の展開に関わる情報なので必要だったので長くなってしまったのですが
次はもうちょっと構成上手く練ってコンパクトに進めたいです。
ほんとクラウ編勉強になった。

打って変わって創作とは全然関係ないですが先日の写真。

ティア原稿脱稿したらミスドのカナヘイさんのクリスマスゲットしに行くぞーと楽しみにしてたんですが
どこの店舗もグッズ終了してて絶望しながら近隣店舗に電話で問い合わせたら5店舗目の店員さんが
「12/1の朝8時頃に少量再入荷予定です」と教えてくれたのでいつもより2時間早く家を出て
出勤前にハンターになってきました!!!やった〜〜〜〜!!\(((*´▽`*)))/
お皿とマグカップ2種ずつなのですが食器類は毎日使うからうれしいな…!

せっかく締切から解放されたのでTwitterもブログももうちょっと発信できたらと思います。
創作以外の好きなことも描いていけたらいいなぁ。
前回途中になってしまった12環雪辱戦の話はまた今度。