コミティアありがとうございました

コミティアありがとうございました。
1年くらいイベントお休みするので何としても完結させたいと思って臨みました。
作画に入ってからの1ヶ月半もう思い出しても色々ありすぎて一言じゃ言えないけれど
間に合ってよかった!新刊出せてよかった!買ってくださってありがとうございます!
3年近くこの鬱々した話を一緒に追いかけてくださってありがとうございます!もうそれに尽きます…!

終わったーーー終わったーーーーーーーー終わったよーーーーーーー!!!!!!!!!

クラウの最後の方のセリフは泥臭い制作現場の心の叫びが入ってましたね。
クラウと違ってまだ月下完結してないから死にたくないけどね…。

ともあれ、無事にコミティアを終えることができました。
脱稿したら風邪ひいちゃって当日フワフワと残念な感じだったのがすみませんでした。
見かねた友人が急遽売り子してくれて助かりました。
差し入れや声かけてくださった方もありがとうございます。

イベント休むってことを心配していただいたりしましたが何かあったとかじゃないので…!
夏のペーパーにも書いたのですが、ここ10年くらいずっと数ヶ月置きにイベント参加して新刊出して…って
生活を続けていて常に目の前に締切がある状態だったのですがいったんやめてみようかと。
理由は5つか6つくらいかもっとあるんですが、1つ目の大きなものはこれかな、「長編全体の構成を練る時間が欲しい」
クラウ編15環くらいで終わるつもりだったのに私の見積もりはザルなのか…。
この調子で描いたら本編どうなるんだろうと…最短で完結させるために一度全体の見直しをする時間が取りたい、というわけなのです。

とにかく構成(まとめるの)が恐ろしく下手なのが本当悩みでいろんな人がうらやましくて
どうしたら構成力が付くのか、そもそもマンガってどう描いたらいいのか、
1巻を出してから8年試行錯誤してきて今もあがいてますが答えは見つかってません。

でも今回「クラウ編」というまとまりで完結できたんですよ…!
そんなこと言われても「はあ」って感じだと思いますけど
私が完結まで持ってけたなんて初めてじゃないですか…!やだー!こんなに長く描いてて初なんて恥ずかしい。
でもできないことができるようになったんだからうれしいよ喜ぶよ…!(*ノノ)゜+
ちょっとだけ自信がついたのもあって。クラウ編ほんと勉強になりました。

2つ目の理由に上げるなら、10年前の自分と比べて「描ける」ようになってしまったから…です。
絵とかマンガが10年前より上手くなったってこと。10年前…2007年だーうわぁー。
もちろん当人比の成長率の話なので世の中のめっちゃすごい方達と比べたらまだまだなんですけど(´ω`;)
でもね、昔は描けなかったり描くのに時間がかかってた構図とか角度とかが
今は比較的さらっと描けてしまったり描けなくても代替案でそれっぽく見せるテクニックを身につけてしまったのね。
(昔は俯瞰で引きとか頑張っても描けなかった…複数人立ってると地面どこ?浮いてね??って思ってた)

これ、変な話「中途半端に描ける」状態で。
まだ慣れない頃は全身図描くのだって大変だったし角度が変わると描けなくて。描くことそのものに対して考えることが多くて、描けないながらも試行錯誤して工夫してたなぁと思います。可愛く描けたり前より上手く描けたらうれしかったりして1作品描き上げる中で成長できたんです。

今はというと、「描けなくて試行錯誤する」ことが減りました。構図は悩むけれどこういう絵を入れようと思ったらだいたいはそれっぽく見える感じに描ける。顔可愛くないなあ修正…とかはあるけれど一喜一憂が減りました。描けないものは諦めて別の方法で妥協するようになったから。もちろん10年前の私は絵が上手くなりたいと思って始めたのでいいことではあるんですが。

その状態で制作時間が足りないとどうなるかというとね。描くことが白紙を埋める作業になるんです。
限られた時間の中でいかに能率よく優先度の高い見栄えのいい所から埋めていくか…みたいな感じになるんです。
手持ちの技術だけで何とかなってしまうと、試行錯誤も工夫もしないでも最低限の形にはなってしまう。

これ、すごく恐ろしいことなんですよ。
伝わらないかもしれませんが。
本当にね。手癖だけで描くようになったら終わりだと思ってます。
成長止まるから。時代からも取り残されるから。
今、それをひしひし感じてます。

そしてマンガ描くの楽しいか?って言われると特に楽しくもなくて心は無です。
ちょっといい表情描けると\ワーイ!/(=_´ω`)_ってなったり「楽しいシーン」はあったりするけど
長編マンガって2割の描きたいシーンにたどり着くためには8割の特に楽しくないシーンを描かないといけないじゃないですか…(´ω`)
もうボスの顔芸は飽きたよ。主人公とヒロイン出したいよ。
あとは締め切りに間に合わせることで頭の中はいっぱいいっぱい。

今は情報も多いしやる気があればいくらでも伸ばせるいい時代ですね。
「あ、この絵いいな」「この塗り方いいな」「面白い映画がやってるみたいで気になるな」「○○展行きたいな」
「落書きしたいな」「こういうの試してみたいな作ってみたいな」

そういうの全部「締切まで時間がないから」でずっと封印してきました。
実際働いて生活費稼いで生活して合間に月下描いてたら全然時間なくて。
インプットと試行錯誤工夫の時間を全然取ってなかった。成長したい。もっと上手くなりたい。表現の幅を広げたい。
何で成長したいかっていうとアウトプットの精度を上げたいからです。技術は伝えたいことを伝えるためのツール。
出力がポンコツのせいで伝わらないのは悔しい。

イベントをお休みしたらそういう時間を作りたいと思ってます。
なので2つ目は「成長するためにインプットしたり創意工夫する時間が欲しい」ですね。
きっと机にかじりついてるより少し余裕を持って色々見たり体験した方がいいものが生まれるんじゃないかな。封印してたswitchも解禁しますよっ。

長々と描き手事情を語ってしまいましたが
ずっと月下を追ってくださってる方へお休みする理由を書いておきたいと思って書きました。
少しお待たせしちゃいますが筆を折ったわけじゃないので充電準備期間だと思って待っててもらえたらうれしいです。

 

…以上、と言いかけて蛇足ですがもう少し。

「描いてて楽しくないのに何で描いてるの?よく何年も同じ話続けられるね?」

今回アシしてくれた妹氏(元創作ジャンルでマンガ描いてて今はオタク皆無な一般人)に言われました。
この話を。

確かに作業はつらいことの方が多いし「マンガたのしー!」ってテンションで描いてないし
クラウ編のキャラが可愛くないの揃いだったのと鬱内容だったのも大きいけど。

まだストーリーマンガを描く画力がなかった10代の頃の話ですが、キャラを作っては妄想してることが多かったです。
このキャラはこういう性格でこいつと仲が良くてこういう過去があって…みたいな設定とか。
マンガにしてもキャラ同士がわちゃわちゃする日常系程度な感じ。楽しいですよね。分かる。

分かる方には分かると思いますがキャラ作りたての頃って作者がキャラのこと把握してないことが多いんですよ。
「えっこの子こういう行動するの?!」とか「知らなかった…実はこういう設定だったのか…」とか
作者は自分なのに毎日発見があって毎日キャラが成長していってどんどん膨らむ。
「あなた(キャラ)のことを知ること」が楽しいんです。
いつもキャラのこと考えてるし今の言葉で言うと「うちの子」(私は使わないけれど)のことを人に語りたくなります。
とにかく萌えに溢れててエネルギーが一番ある時期です。
こういう勢いでマンガ描けちゃう人は手が早くてすごい枚数描いたりしますよね。素敵だなあ。

創作しない方には伝わらないと思うのでこれを置き換えます。
付き合いたての彼女(彼氏)がいるとします。ラブラブな新婚さんでもいいです。
あれこれ相手のことを考えたり毎日新しい発見があったりしてこれも同じね。
あなたを知ることが楽しい。友達に会えば惚気たくなったりするかもしれません。
そういう好き好き〜〜〜><なオーラが出まっくってる状態と似たような感じとイメージしてもらえれば。
キャラが好きじゃない親御さんはいないから。

月下はキャラだけで言ったら来年で20周年なんですよ。うっそ20年…!
北神は30代まんなかくらいです。10代の方から見たらいい大人だよ。いつの間にか。
それだけ長く月下の奴らと付き合ってるとね、一挙一動に萌える付き合いたてみたいなテンションじゃないんですよ。
20年連れ添った熟年夫婦みたいな感じなんですよ。お分りいただけるだろうか…。

ここで「描いてて楽しくないのに何で描いてるの?よく何年も同じ話続けられるね?」に戻りますが
多分楽しくないわけじゃないんだ。好きじゃなきゃこんなに続けられないから。
最初はキャーキャー弾ける萌えと妄想を放ってた「好き」の形が時間と共に変化してきたんですね。

熟年夫婦だってさ、毎日愛を語らなければ愛してないのかと言われたら違うじゃない。
一緒に生活すると大変なことも多いし嫌な面も見てしまうけど離婚するかというと別でしょう。
それは「描くのをやめる理由」にはならないのよ。
日常って基本フラットなんです。だからね、月下を描くことはフラットなんだと思います。
何で描くのと言われたら「まだ完結してないから終わらせるために」。長編はね。呪いなんだ。

若い頃のように燃え上がる炎のような恋じゃないけれど、長年逆境を共にして深く愛する気持ちは本物。
月下は私にとっての本物。
最後まで添い遂げたいし、たまに急に語りたくなったりものすごくブワーーーーっと萌えたりする。そんな感じの存在です。

ただ一つ惜しいのは私が描かないと他の方と世界を共有できないということ…ワー(´ω`;)
月下の二次創作同人誌欲しい。地雷ないのでどんなCPでも美味しくいただけるのに。支部にいっぱいアップされてたら毎日ブクマしながら通うのに。

5000兆円欲しいとは言わないから月30万欲しいなーとかもたまに思います。
生活費あったら月刊月下幻想曲できるなぁ。
(話がずれてきた)
17環のために会社1ヶ月半休んじゃったのでしばらく馬車馬のように働きます。
(昨日出勤しましたが席がなくなってなくてよかった…)
そんなオチがついたところで。

新刊の通販はBOOTHでやりますー。
限定版も若干余りがあるのですが送料高くなっちゃってどうしようかなと思ってたのですが
欲しいって方がいらしたのでこちらもBOOTHに追加します。

合同誌『クロとキマ』『月下幻想曲1x.x環 迷子のクロちゃん』は完売しました。ありがとうございます。
準備できたらまたお知らせしますね。では。

11月から一時BOOTH通販休止します

締切前で多忙のため11月から一時BOOTH通販の受付を休止します。再開は11月のコミティア後になると思います。ご利用予定の方はよろしくお願いします。

もう10月末ですね…Σ(´ω`;)
今月はもう隙間時間があれば作業しかしてないので夢の中でも作業してたり同人関係の友人が出てきたり寝ても覚めてもって感じになってきました。
ああ…間に合いますように…!ほんと頼むよ私!

何か載せられるものないかなぁと探しててそういえばと思い出しました。
16環に入れるつもりで6月に描いてたこれのページラフ、結局17環用になっちゃったんですがペン入れたのでビフォーアフター。

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11月ティア参加証届きました

11/23COMITIA122スペースいただきました。
つきぶえは「う29a」です。とみさんと隣接です。

原稿漬けのこの頃ですー。すっかり寒くなってそろそろ冬支度しなくちゃ。
参加証来るといよいよって感じで内臓がキュッと。
締切の早い本以外の入稿を2件済ませたのですが本が出ないとね…(((´ω`;)))
口を開くと不安しかこぼさない気がするので潜ってきます。ぶくぶく。
前回の原稿の下描きが出てきたのでぺたり。

もうちょっと簡略化して手数を減らしたいなぁ。
私の場合アタリ(水色で描いてるぐちゃぐちゃっとした線)はちゃんと取らないと逆に時間かかるみたいです。

ずっと民族衣装描いてるせいかたまに魔導師ローブのクラウ(愛用のマグカップ)見ると違和感を覚えるようになりました(笑)
本人もそう思ってるんじゃないかな。たくましいので環境への順応性は高いと思います。

アナログ作業と作品テーマの話

今回なるべくアナログで仕上げたいと思って丁寧に描いてますー。
デジアナ混合で自分にとって能率のいい塩梅をずっと探してるんだけどなかなか試行錯誤です。
実際作業で時間がかかるのは作画(=描く作業)よりデザインとか構図を考える方が圧倒的なので
そっちをもう少し時短できたらいいな〜とは思うんですがなかなか…(´ω`;)
キャラだけ埋めてくだけならそんなにかからないんだけれどなあ。

- - -

話が全然変わるんですが、唐突に妹からLINEが来てなんだろーと見たら
何の脈絡もなく「月下のコアメッセージって何?」って質問でした。
コアメッセージ…って…コアって核ってこと?
なんか作品のキャッチコピー的な、「月下で一番伝えたいことは何か」ってそういう意味みたいです。
えー(´ω`)急にどうしたの。

で、改めて言われると何だろうなぁ…とちょっと考えてました。
やっぱり一次創作で長編マンガ(壮大なファンタジー)描いてる人って
テーマとか伝えたいこととかこれっていうのがあって描いてるんでしょうか?

うーん、月下はね…月下は
確かに「こういうのが描きたい」っていうのは最初からあったけれどテーマというものは意識してなくて
どっちかというと10代だった頃の若気の至りのキャラ遊びがなんとなく膨らんで拗らせた結果ここまできちゃった感じです…。
もちろん商業作品だったらそんなのありえないし、今ならちゃんと構成とか色々考えてから描くけれど。
(逆に今はもう何も考えずに描き始めるとかできないのであれは若さだと思います…(´v`;))

まあそれで話が戻るんですが、月下って何だろうとイメージして
最初にパッと浮かんだのが「永遠」っていう単語。
うーん…(´ω`;)
ちょっと漠然としすぎててテーマっていうか…それだけじゃ伝わらないなあ。
確かに作品は私にとっての永遠(=不滅なもの)ではあるんだけれどそれはちょっと置いといて。

じゃあ月下というより自分の描きたいものって何だろうって共通するものを拾ってみたんですが
「失うことと変わっていくことにどう向き合うか」
…のような気がしました。

私の中でというか月下の主人公的な役回りはルディアで、仮にそれがテーマというなら
長命種という意味で一番わかりやすいのが彼だと思ってます。(まだ描けてないので大きなこと言えないけれど)

ただこの2年ずっとクラウが主人公の話を描いてて、特に今回総まとめの17環を執筆してて思うのは、
本質的に私が描きたいものって実は同じなんだなぁと。
私の中でルディアとクラウは全然違うと思ってたので無意識なんですがそこはブレてないんだなぁと。
読んでくださる方がどう感じるかは別の話ですが。

ともあれ、LINEでそう返信したら「壮大な哲学だね」って返ってきました。えー(´ω`)
哲学ってほどたいそうなもの(?)だと思ってないけれどね。

というわけで
月下は「失うことと変わっていくことにどう向き合うか」ってテーマです。それが永遠なんだ、多分(笑)
多分これ月下のキャラほとんど共通してる気がするんですがカミユだけね。ちょっと特別で。彼女にキーになってもらいたい。
早く続きも描きたいのでヒーヒーしながらがんばります(*´ω`*)

創作クラスタさんたちの作品テーマみたいなのがあったら知りたいのでよかったらぜひ。
長々語りました。以下日常のことを少々。
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最初は描きやすいところから

下描き。

ペン入れ。

ベタとか。

8月ティアのペーパーを描いて以来1ヶ月ぶりに紙に絵を描いてます…!ひゃー!((´▽`;)))
最初エンジンかかってモチベ上がるまで描きやすいところから…と手始めにカノ姉さん。
16環表紙でフライングしちゃった空の民もフラグ回収に出てくると思いますー。
早く勘取り戻したい。

以下日常のこと折りたたみ。
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